[寄稿]meetsADHDの開設によせて

meetsADHDの開設おめでとうございます。大人の発達障害当事者のための情報提供サイトとして、実際に運営が開 […]

カテゴリー:未分類   投稿者:   更新日:2016年10月14日


meetsADHDの開設おめでとうございます。大人の発達障害当事者のための情報提供サイトとして、実際に運営が開始されたことを、一人の当事者として、私自身もとても嬉しく感じております。

従来、ADHDについての情報提供というと、当事者を援助する専門家や、子育てをする親をはじめとして、主に当事者を周囲でサポートする立場の人のためのものが大半であったように思います。また、子供の障害に話が限定されてしまっていることも多かったように思います。もちろん、多くの発達障害の当事者が周囲のサポートを必要としている点は、もはや言うまでもありません。しかし、障害がある人もそうでない人も、精神年齢の成熟とともに、「自分のことはできる限り自分でできるようになりたい。」「自立して、一方的に人のお世話になるだけではなく、自分も人の役にも立てるようになりたい。」という気持ちもまた、切実なものになっていく場合が多いと思います。

自己管理の術を身につけ、できる限り自立できるようになりたいと願うのは、自分なりの価値観やライフスタイルをもった大人であれば、むしろ当然のことです。ここには障害者・健常者という区別はないはずです。しかし、発達障害の当事者が自己管理の術を身に着ける際には、定型発達者と異なる苦労もあると思います。それは、「自分が必要とする情報を得ることが、非常に難しい」ということです。

発達障害をもつ人は社会全体で見れば圧倒的にマイノリティであり、それゆえ世の中では、「変わった人」と見なされてしまうことも多いものと思います。多くの人が当たり前のこととしてわかることでも、発達障害をもつ人にとっては知識として勉強しなければわからないことも数多くあります。多くの人が自然とできるようになることでも、数多く練習や訓練を積まなければできないことも、たくさんあります。

人生の各場面で壁にぶつかったとき多くの場合、人は親や教師や先輩の背中を見ながら、自分もそれを参考にして乗り越えようとします。そしてそれが多くの人がぶつかる壁であるなら、本やインターネットからでも、必要な知識は得られるかもしれません。しかし、発達障害の当事者にとっては、こうした模範を見つけることも、必要な知識を探し出すことも、決して容易なことではありません。自分を変えていくきっかけに出会うチャンスは、定型発達者のそれとは比較にならないほど限られています。それゆえ、ちょっとしたきっかけ次第で解決できる問題にいつまでも頭をかかえ、無駄な努力の繰り返してしまうということが起こりがちであるように思います。

発達障害の当事者は、他の当事者の後ろ姿を見ることによってこそ、自分を変えるきっかけも、より一層得やすくなるのだと思います。また、他の当事者の話に積極的に耳をかたむけることによってこそ、必要な知識を必要なタイミングで得られる可能性を高められるのだと思います。meetsADHDが今後、そうした役割を多くの当事者に担えるメディアへと成長していくことを願っていますし、私自身もまた、情報提供のための活動に参加させていただけることを、とても嬉しく思っています。

以前Kana43poq(meetsADHD管理人)さんに、meetsADHDの開設にむけての所信をうかがったことがあります。その際、私が非常に印象的だったのは、「発達障害の当事者がこのサイトを開いたときに、自分と似たような境遇の人がどこかにおり、自分と同じような悩みをもった人もおり、またそれに対する一応の解決策も大抵どこかに載っている、そんなサイトにしたい。」といったことを仰っていたことでした。そして私は、meetsADHDがそうしたサイトになっていくのは、もしかしたらそれほど先のことではないかもしれないと感じました。

発達障害を持つ人の暮らしぶりにも当然多様性はあり、症状にも、本人のおかれている状況にも、たしかに同じものはありません。しかしかなり多くの発達障害の当事者にとって、「なかなか自分の悩みが、人には共感してもらえない。」「いまの自分のおかれている状況にぴったりくるような知識がなかなか得られない。」というような悩みは、普遍的なものだと思います。

こうした悩みをもつ人たちの力で、人のもつ多様性を最大限可視化し、同時に共通点も探しながら、一人一人が自分の障害と向き合って生きていく術を考えていく場にできるのであれば、多くの発達障害の当事者から必要される情報提供サイトにもなりうると思います。

私自身が運営のために協力できることは、自分個人のさまざまな症状に日々悩みつつも、その対策や改善策を日々考え、そしてよいやり方があればここで共有するということだと思います。こうした地道な取り組みによって、一見とりとめのないように思える自分の日常が、別の誰かの役に立っていくことを期待しながら、時折記事を投稿していきたいと思います。ありがとうございました。

 が書いた記事です
ADHD(不注意優勢型)とASDの診断を約一年ほど前にいただいた発達障害当事者です。新卒入社後に仕事でつまずき、間も無く診断された新米社会人。自分のキャリアについて模索(迷走ともいう)する日々を記事にしています。 twitter:https://twitter.com/grace_adhd

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