支援を求める力ー誰を助けを求めればいいかわからないという人へー

目次1 0.はじめに2 1.援助を求めるのもひとつの能力3 2.主な支援者・支援機関の一覧4 3.まとめ 0. […]

カテゴリー:ADHDと生活   投稿者:   更新日:2017年5月14日


0.はじめに

目に見えない精神障害や精神疾患は、体の病気や障害以上に、大変さや苦労を人に理解してもらうことに苦労する場合が少なくありません。そのため、課題に対処するためには一層、「自分の症状・自分の悩みを人に理解できるように伝えていくこと」「自分が必要とする支援を、自分から求めていくこと」が重要になります。今回は、精神障害・精神疾患という目に見えない課題を克服するために、どのような専門家に支援を求めることができるかを考察していきます。

 

1.援助を求めるのもひとつの能力

 

病気や障害の有無に関係なく、なにか困ったことがあったときに、自分以外の誰かに助けを求めることには、抵抗感があるという人も多いと思います。他人に助けを求めれば人に迷惑をかけてしまうと感じている人もいれば、自分の弱い姿を人に見られるのは恥ずかしいと感じている人もいるかもしれません。また、目に見えない精神疾患・精神障害の場合には、人に理解してもらえず傷ついた過去があると、理解してもらう努力そのものが無駄に思えてしまうということもあるかもしれません。
しかし、心理や福祉の領域では、「援助希求力」といった言葉もあり、他人に助けを求めることも一つの能力とする考え方もあるようです。

(参考)http://www.meiji.net/opinion/life/vol77_yoshihiko-morotomi

上記URLでは、うつ病の対処において、深刻な事態となる前に、専門家に頼ることの重要性が指摘されています。たしかに、なにか困ったことがあったとき、それをわかりやすく人に伝えることや、適切な手助けを人に求めることは、決して簡単なことではありません。とりわけ目に見えない精神障害・精神疾患の場合には、人に理解を求められないと、「甘え」という偏見に苦しまされることにもなりかねません。一方、きちんと理解を得られ、必要な手助けが受けられるようになれば、自立にむけた取り組みは一層容易なものになります。このように考えると、「援助希求力」は、場合によっては人生をも左右しかねない重要な能力なのかもしれません。

 

2.主な支援者・支援機関の一覧

 

そこで下記に、福祉的な支援を求めることができる主要な支援者・支援機関を一覧で掲載します。支援を求めるべき相手と、複雑な福祉の枠組みの整理に活用してください。

 

a.精神科医(精神科、心療内科)

病気や障害の診断薬物療法の指示は医師が行います。

 

b.薬剤師(薬局)

病院で処方される薬の効能、副作用について案内してもらうことができます。薬の処方で数多くの患者と接するため、過去に処方した患者に起きた副作用の例などを詳しく教えてもらえることがあります。

 

c.臨床心理士(精神科、心療内科、および各種相談機関)

心理的な面から支援を行う専門家です。病院で医師とチームになって心理療法心理カウンセリングを行う場合がありますが、ほかにも様々な相談機関などに勤務しています。心理療法には、有名な「認知行動療法」のほかにも、精神分析の系譜に属するものも含めて、様々なものがあります。

 

d.市役所・区役所の福祉課

公的な福祉サービスの申請窓口となります。障害者手帳自立支援医療の申請窓口となります。ほかにも各種制度の案内と、自分がサービスの対象になるかの審査の依頼ができます。※自治体によっては、相談機関が民間委託されている場合もあり、わざわざ役所にまで行く必要がないこともあります。

 

e.ハローワークの障害者雇用窓口

障害者雇用での求人探しで、協力を求めることができます。また、失業給付の給付期間が、障害者の場合は異なる場合があり、別途審査を依頼することができます。

 

f.就労移行支援事業所

障害者を対象とした、就労支援を行っています。行政の補助のもとで民間が運営するという形態のものが大半を占めており、内容は施設により様々なものがあります。利用のためには原則として、事前に医師の診断を受ける必要があります。

 

g.弁護士(法テラス、弁護士事務所)

障害者に限らず、市民に法律相談を行なっています。職場、学校などで自分が不当な扱いを受けていると感じられるとき、法的な側面からアドバイスを受けることができます。法テラスの場合は、条件を満たせば無料で相談に応じてもらうことができます。

 

h.家庭裁判所

精神障害や知的障害などの事情で、財産の管理能力に困難をかかえる人に、後見制度を適用し、本人の権利を擁護します。家庭裁判所は裁判所といっても、訴訟が起きたとき以外でも市民と接点を持つ場合があります。後見制度はその一例です。

 

3.まとめ

福祉にかかわる制度やサービスには非常に様々なものがあり、内容も多岐に渡ります。しかし、このように内容を整理してみると、医療(診断、薬物療法)心理(心理療法、カウンセリング)社会(就労支援、法律相談、権利擁護)といった領域によって、大まかに分類できることがわかります。今の自分の悩みがおよそこれらのどこに位置するものかをよく検討し、適宜必要な専門家に連携するようにしましょう。

 

4.参考URL

1.http://www.meiji.net/opinion/life/vol77_yoshihiko-morotomi うつ病の対処に必要な「援助希求」という能力

2.https://www.hellowork.go.jp/member/unemp_question02.html ハローワークインターネットサービス  失業された方からのご質問

3.https://works.litalico.jp/syuro_shien/about/  LITALICOワークス 就労移行支援事業所とは

4.http://www.houterasu.or.jp/ 法テラス公式ホームページ

5.http://www.courts.go.jp/tokyo-f/saiban/koken/koken_qa/index.html#1_q1 家庭裁判所公式ホームページ 貢献Q&A

 が書いた記事です

ADHD(不注意優勢型)とASDの診断を約一年ほど前にいただいた発達障害当事者です。新卒入社後に仕事でつまずき、間も無く診断された新米社会人。自分のキャリアについて模索(迷走ともいう)する日々を記事にしています。

twitter:https://twitter.com/grace_adhd

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“支援を求める力ー誰を助けを求めればいいかわからないという人へー” への2件のフィードバック

  1. しおり より:

    f.就労移行支援所
    この中でA型B型に大別される。とありますが、ちょっと誤解を招く文ですよ。

    就労移行支援所は期間二年と定められて一般就職を目指す場所です。

    A型、B型があるのは就職継続支援です。

    就職移行支援と就労継続支援は異なる施設です。

    • grace より:

      >しおりさん
      本記事の執筆をしたグレースです。ただいま私のほうでも調べて確認しました。失礼いたしました。私の誤解でしたので、ただいま該当箇所を削除し、訂正いたしました。ご指摘いただきありがとうございました。

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